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Q1-5:「類似群コード」とは何ですか?

ANSWER

商標実務においては、商標同士が似ているか似ていないかという、
「商標の類似性」があらゆる場面でポイントとなります。

この商標の類似性を判断する際には、もちろん商標自体が似ているかが考慮されるわけですが、
実務上は、これに加えて、両商標に関する商品(指定商品)や役務(指定役務)が似ているかどうか
といった点についても問題となることが少なくありません。

すなわち、商標実務においては、「商標自体の近似性」と「商品・役務の近似性」が、
多くの場面で、ともに重要な考慮事項になると言えるでしょう。

では、商品同士や役務同士が似ているかという点は、どのように判断すべきでしょうか。
世の中には無限とも言える多種多様な商品やサービスが存在していますが、
たとえば、商品の種類や用途、サービスの提供場所といったような点から、
これらの近似性を判断することは一応は可能でしょう。

しかし、特許庁における審査のように、その判断に一貫性や公平性が求められる場面においては、
ある程度は判断基準を定めておくべきです。
審査を行なう審査官によって、その判断がバラバラになっていては出願人にとってたまりません。

そこで、特許庁では、国際分類に基づく商品や役務について、「類似群コード」を付けることにしています。
商品や役務ごとに付与された類似群コードが同じであれば、これを類似する商品・役務と推定することで、
判断の統一性を担保しているのです。

なお、異なる区分に属する商品や役務であっても、同じ類似群コードが付されている場合があります。
たとえば、第10類「松葉づえ」と、第12類「車椅子」には、同じ「10D02」のコードが付けられています。
この場合、商品の区分は異なりますが、商品同士は類似すると推定された上で、類似性が判断されます。
また、あまり多くはありませんが、商品と役務が類似するという場合もあり得ます。

以上のように、商標実務においては、商品・役務の類似性と類似群コードは非常に重要です。
他にもややこしいルールがありますが、皆様にはぜひともしっかりとご理解いただきたい事項の一つです。